〜 X ’ m a s 〜

 

祐一「ふぁ〜、おはようございます、秋子さん」

 俺は手も当てずに欠伸をし、秋子さんに挨拶をする。

秋子「おはようございます、祐一さん。名雪はまだ寝ていますか?」

祐一「ええ、冬休みになって部活が無いことをいいことに昼まで寝てますいからね」

 と、そうだ、あの事を秋子さんに相談してみよう。

祐一「秋子さん、今名雪が欲しがっている物ってわかりますか?」

秋子「そうですねぇ・・・・、でも、どうしてですか?」

祐一「あいつ、明日誕生日じゃないですか、だから・・・・」

 あいつの誕生日を祝ってあげたい、一緒にすごしたい。

秋子「そうですか、それなら祐一さんがプレゼントしたい物でいいと思いますよ」

祐一「それも考えたんですがあえなくボツに終りました」

秋子「そうですか・・・・、なら名雪に直接聴いてみてはどうですか?」

 そ、そうか!!その手があったか!!(早く気付けよ)

祐一「ありがとうございます、秋子さん」

 よし、思い竜田揚げが吉日・・・・、じゃなかった、思い立ったが吉日という訳で早速名雪に聴こう、と思い名雪を起こす。

祐一「名雪起きろ!!おい、名雪!!」

名雪「うにゅ〜、けろぴ〜、けろぴ〜、むにゃむにゃ・・・・」

 あ、あかん。まったく起きへん。て当然といえば当然か。あの名雪が映画を見ていて12時まで起きていられたのがほとんど奇跡的だもんな。

 そうだ、無理に起こさずに、寝ぼけている名雪に聞けばよかったんだ、前もなんだかんだでスリーサイズ言いそうになっていたし。

祐一「名雪、誕生日のプレゼント何がいい?」

 名雪は、うにゅ、などを何度かいったところで、“ガバッ”と、ベッドから跳ね起きて。

名雪「祐一、私にプレゼントくれるの!?熱でもあるの?」

 なんだと、人がせっかくその気になっていたのに・・・・て、ダメだダメだ。

祐一「好きな人に誕生日のプレゼント送るのに、いちいち熱出さなきゃいけないのか?」

 それを聞いたとたん名雪の顔が赤くなっていく・・・・可愛いなぁ。

名雪「祐一、恥ずかしい事言ってるよ」

祐一「そうかな?」

名雪「そうだよ」

 照れている名雪を見て愛おしく感じる、この時自分がこの人を好きでよかったと思た。

祐一「で、プレゼント何がいいんだ?」

名雪「う〜ん、明日言うよ」

 それが一番困るんだけどなぁ。まぁいいか。

祐一「明日みんな来るんだぞ、それまでには買って来たいんだけど・・・・」

名雪「・・・・買える物じゃないよ」

祐一「えっ?何か言ったか?」

名雪「ううん、何でもないよ。・・・・それより着替えたいんだけど」

祐一「ああ悪かったな」

 俺は名雪の部屋を出て自分の部屋に入る。

祐一「明日・・・・か、何だろう名雪が欲しい物って」

 次の日・・・・。

香里「名雪、誕生日おめでとう」

北川「水瀬さん、おめでとう」

あゆ&栞「「名雪さん、おめでとうございます」」

名雪「ありがとう、みんな、さあ上がって」

 俺もその後について行くが、焦りを隠せない。何故ならまだ名雪が何が欲しいか言って来ないからだ。

祐一「名雪・・・・、もうそろそろ教えてくれてもいいんじゃないか?」

 皆に聞こえないように、名雪の耳元で言うが。

名雪「まだだよ祐一。夜になったら、ね」

 ね、って言われても・・・・。

 その後、俺達は大いに盛り上がった、料理を食べたり、ゲームをしたり、ふざけ合ったり・・・・。

香里「え!?もうこんな時間?栞、もうそろそろ帰らないと」

 時計を見ると、もう8時をまわっていた。これを機会にしてみんな、帰っていく。

香里「名雪、プレゼントは椅子の上に置いといたから」

 名雪は皆にお礼を言うと、姿が見えなくなるまで見送っていた。

秋子「名雪、冷えますよ」

 秋子さんが名雪にいつものハンテンを着せる。

名雪「ありがとう、お母さん」

祐一「そういえば、みんなのプレゼントなんだったんだ?」

秋子「たぶん、目覚し時計ですよ」

 え?て事はもしかして。

祐一「あの目覚ましの量は香里達のせいでもあったのか」

名雪「ううん、あれは全部私がお願いしたの。今では毎年の恒例になってるよ」

 毎年恒例って、香里たちも俺がいるんだからもういいだろうに。

秋子「さて、後片付けなくちゃね。名雪手伝ってくれる?」

名雪「うん、わかったよお母さん。祐一、後で部屋に行くから」

 俺は名雪に返事をして、自分の部屋へ戻っていく。床に置いてあった雑誌を取り読んでいくと、騒ぎすぎたせいか眠気に襲われた。

祐一「後で来るって言ってた名雪にでも起こしてもらえばいいか」

・・・・呼ぶ声が聞こえる、よく知っている愛しい人の声。だけど、眠気が勝って起き上がることが出来ない、『ガチャ、バダン』という音がして呆れて去っていてしまったのかな、と思っていると、またドアの音が聞こえると共に何かの機会音がしたと思うと。

『俺は・・・・・』

祐一「ちょっと待てーーー!!」

 その言葉に聞き覚えがありベッドから飛び起き目覚ましのスイッチを切る。

祐一「名雪・・・・、こんな起こし方はもう二度としないでくれ、心臓に悪い」

名雪「だって、祐一が起きてくれないんだもん」

祐一「ああ、それは悪かった・・・・、で何のようだ?」

 何も用が無いのにあんな起こしかたされたんじゃ、洒落にもならん。

名雪「誕生日プレゼントとクリスマスプレゼントを貰いに来たんだよ」

祐一「で、そのプレゼントは何がいいんだ?」

 名雪は少し顔を赤くして耳元でささやく。と俺も顔が赤くなるのがわかるほど照れた事を言ってくれた。

祐一「お前、よくそんな恥ずかしいプレゼント欲しがるな」

名雪「・・・・・・だって、祐一このごろしてくれないんだもん」

 だからって、さっきのお願いは恥ずかしいだろう、・・・・けど。

祐一「ああ、わかった。そのプレゼントをさせてくれ」

 

祐一「今・・・・12月23日11時59分だな」

 俺はそばに居た名雪の体を抱き寄せ体温を感じる、好きな人の体温、力を入れたら折れそうなほど細い体。

祐一「名雪、目閉じろよ」

 俺達はその行為が初めてかの様に緊張し、体を熱くしてしまっている。

俺と名雪の唇が触れる、自分がこの世で一番好きな人、体と唇が触れ合っている、この時を永遠に感じたいと思う、が俺達は唇を離す。

祐一「ハッピーバースデー、名雪」

 目の前に居る最愛の人の笑顔を見ながら心から祝う。

名雪「それと、メリークリスマス、祐一」

 

FIN

 

 

あとがき

ごめんなさい!!(またかい!)反省します。たぶんAIRが見たら、殺されそうなことを書いたと自分でも自覚はあります。だからこれのあとがきはここまでにします(現実逃避)

 さて、近状ですが、『TOP小説〜哀しみの鈴の音〜』下書きではまだ中盤です。

『TOP小説〜過去と未来と現在と』・・・〜は多分三部作です、つづき一文字も書いていません(爆)

 『Kanon第二章〜運命の出会い?〜』途中まで書いて気に食わないので書き直し。

 と、まぁこんな感じです。では次回にお会いしましょう。

追伸 乱筆乱文をお許しください

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