Endless regrets 〜願い事ひとつだけ〜

よんかいめ

 

 

「ふう、対戦相手が何処にいるか分からなと、何かと不便だな」

 今祐一は対戦相手を探している。

「お、何時の間にかこんな所まで来ていたのか」

 そこは、栞に教えてもらった、噴水の綺麗な公園だった。

「あ、祐一さ〜ん!!」

 祐一は聞きなれた声が聞こえたので、振り返ると栞が走ってくる。

 が、雪で足を滑らせ体勢を崩してしまう。

「栞危ない!!」

 祐一は慌てて栞を支えると、抱きかかえている様な体勢になってしまった。

「えへへなんか、ロマンチックですね」

 栞と顔の位置が近くなり、思わず頬が赤くなる。

「川澄先輩に報告ね」

 その言葉を聞いたとたん祐一の体が”ビクンッ”

 と、反応して、その声の先を見るとそこには香里が立っていた。

「香里様私が悪かったです許してください。

 私の命に関わります、私まだ死にたくありません。お願いですから!!」

 祐一は栞を立たせると、地面に膝を付き、頭を地面に擦り付けながら必死で謝っていた。

「…………私が悪かったわ、お願いだからそんな風に土下座しないでちょうだい」

 香里は呆れたように言う。

「ありがとう……、そう言えば香里たちは参加しているのか?」

「ええ、しているわよ」

「て、事はもしかして……」

 祐一の顔が強張っていく。

「「勝負よ(ですよ)相沢君(祐一さん)」」

「KANON BATTLE、レディ……ゴォーーー!!」

 雷牙が叫ぶ。

「ちょっと待て!!俺に拒否権は無いのか!?しかも二対一か!?」

「主人公と言うのは不幸な生き物である。……ぎゅばっがっ!!」

 祐一は雷牙の腹部に木刀で突きを入れる。

「勝手に決めるな」

「相沢君気持ちは分かるけどやり過ぎると消されるわよ。

 それに……、もう戦いは始まっているのよ」

 香里の言葉と同時に、祐一の防衛本能が危険を感じ取り、祐一の能力『先見』を発動させた。

 『先見』とは、一寸先を見る事のできる力の事である。

 祐一は『先見』で見たものを一瞬疑ったが、見えた攻撃を避ける。

 祐一の見たものは間違いではなかった。

 香里の腕が何も無い所から出て来て祐一を攻撃したのだ。

「それが……、『先見』の能力ですか」

 香里の腕にストールを巻き、何か力を送っている栞が言う。

 同時に香里が、ストールが巻かれている方の腕で突きを三回してくる。

 と、祐一の目の前から上段、中段、下段といった順番で腕が伸びてくる。

「クッ、どうなっているんだ」

 祐一は上段、中段の二階の攻撃はかわせたが、下段の攻撃は避ける事が出来ずに木刀で受けうける。

 が、香里の攻撃はその木刀を折ってしまった。

「な、何ィ!?そんな無茶苦茶な!?」

 たとえ木で出来ているとしても、魔物の攻撃だって受け流した木刀だ。

 それを折ってしまうほどの攻撃を食らったら、骨の一本や二本じゃすまないだろう。

「祐一ッ!!」

 祐一の後ろで聞きなれた声がする。そしてその声の主は何かを投げてきた。

 投げられたものは祐一の近くにあった雪の塊に刺さった。それは……、日本刀。

「物騒だな……、舞」

「二対一の上に丸腰で抗う気?」

「いや、もう二対二で、丸腰でもないな」

 祐一は雪の塊に刺さっている日本刀の刃を抜き、鞘をベルトに挟んだ。

 舞が、少し嬉しそうに(分かる人には解る)頷く。祐一には、これ以上無い心強い味方だった。

「お姉ちゃんは祐一さんをお願い」

 そう言うと、栞は香里の腕からストールを外し自分で羽織り、その場から姿を消した。

 と、思うと舞の間合いから少し離れた場所に立っていた。

 俺は驚いたが、舞は少し眉をひそめた。が、もう臨戦状態に入っている。

「相沢君の相手は私よ!!」

 香里は物凄い速さで祐一との間合いを縮め、拳や蹴りを次々と出してくる。

 それを、『先見』で避けながらさっきの何も無い所からの攻撃は栞の能力という事を判断した。

「当たらなければどうという事は無い!!」

 祐一は目に力を集中し『先見』の力を使い香里を数秒先まで見て攻撃を読み、体を潜らせて香里の首に日本刀を付きつけた。

「…………ふう、負けたわ。相沢君」

 香里が力を抜き周りに纏っていた闘気が消えると祐一も刀を納めた。

 

「香里VS祐一      祐一WIN!!『武神』GET」

 

「おい、雷牙。武神?GETって何の事だ?」

「ああ、祐一にはまだ説明して無かったな。

 『武神』は香里の能力で、GETは前回のを見てもらえば解ります」

 香里の能力『武神』は自分の本来持っている力。

 人はこれを火事場の馬鹿力と言うを常に発揮できる能力である。

「何!? しかし俺は北川に勝った時何も無かったぞ?」

「北川は昨日の集会にも来なかったし、今日になっても俺の所に来なかったから能力を持っていなかったんだ」

「じゃあ、北川に渡すはずの能力はどうしているんだ?」

「この俺が持っているが?」

 この時祐一がニヤリと笑った事に雷牙は気付かずにいた。

「なら、雷牙を倒せばその能力が手に入るんだな?」

「ふえ?」

「私も協力させてもらうわ、相沢君」

「ふ、ふえええええええええええ!?」

☆しばらくお待ちください☆

「ハア、ハア、ハア……、雷牙ってこんなに強かったか?」

「初めに言っておいただろう?ここは俺の世界だ!!」

「謀られたわね」

「……謀ったな○ャア!!」

 …………。

「さて、舞達はどうなっているんだ?」

「ああ、無視っすか!?」

 と、雷牙の叫びも虚しく戦いは続いていく。

 

つづく(といいな〜)

 

 

・あとがき

雷「ああ、こんな連続で書いた事無いんであとがきのネタが無くなって来たな〜(死)」

佐「佐祐理の出番は未だですか?」

雷「うわ!!何時からいたんですか!?」

佐「『あとがき何書こうかな?』あたりからです」

雷「読者より前ッスか!!」

佐「そんな事より佐祐理の出番は何時ですか?」

雷「では、次回予告〜」

佐「…………。MIB、ヤっちゃってください」

雷「え!?あ、そ、その人は!?ぎゃあああああああああーーーーーー!!」

 その後彼の行方を知るものは…………。

 

次回予告!!

欲望はますます戦いを混乱させ、激しくする

欲望の力はぶつかり、波紋を大きくする。

欲望の渦を止められる者はいない。

「お前等、いい加減にしろ!!」

 

 

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